「AdBlue」アドブルーの取り扱いの注意|白河市・棚倉町のガソリンスタンド

近津SSの森です。
別な記事で、次世代クリーンディーゼルエンジンの排出ガス浄化装置、尿素SCRシステムについて説明させていただきました。身近な乗用車では、トヨタのランドクルーザープラド、ハイラックス、ハイエースバンなどに搭載されています。今回はこの装置に使用される専用の高品位尿素水、AdBlueについて説明させていただきます。

 

尿素水SCRシステムにはAdBlueが必要不可欠

前にも説明させていただきましたが、この装置を搭載した車両にはAdBlueという専用の高品位尿素水が必要です。それ以外の液体は絶対に補充せず、AdBlueと表示された補充液を使用して下さい。

取り扱い上の注意点

1、AdBlueは補充が必要

AdBlueは、マフラー内で排気ガスに対し噴射されます。AdBlueは、走行に伴い消費する為、定期的な補充が必要です。

2、AdBlueが無くなるとエンジンが始動出来なくなる

AdBlueは、燃料と同じように、走行すれば消費し、燃料がゼロになればエンジン始動出来なくなるのと同様でタンクがゼロになるとエンジンが始動出来なくなってしまいます。
燃料とAdBlueのどちらかが入っていればエンジンが始動するのではなく、両方入っていることがエンジン始動の大前提です。

3、走行中にAdBlueがなくなっても走行可能

走行中に万が一、AdBlueが無くなってしまってもそのまま走行する事は可能です。しかし、AdBlueが無くなった状態で一度エンジンを切ってしまうと、前項で説明させていただいた様に、再びエンジンを始動させる事は出来なくなるので注意が必要です。

4、AdBlueは凍結する

AdBlueは、約−11℃で凍結します。
AdBlueが凍結してしまっても、エンジンは
始動可能です。エンジンが始動すると、ヒーターでAdBlueを解凍し、再び噴射が始まります。

5、保管方法

AdBlueは、30℃以下の直射日光の当たらない風通しの良い場所で密閉して保存して下さい。40℃になると、製品寿命は4ヶ月となります。温度が上がるほど製品寿命は低下します。

6、補充時の注意

補充時は保護具(ゴム手袋、保護メガネ等)を着用して下さい。補充後は水道水で手洗いをして下さい。
万が一肌に付いた場合は、多量の水道水で洗い流し、目に入った場合は、15分以上水道水で洗い流して下さい。違和感がある場合は医療機関で受診しましょう。
車体にかかった場合は腐食してしまうので、すぐに拭いて下さい。

容量と走行可能距離

AdBlueは、乗用車では主に、ランドクルーザープラド150、ハイラックス120、ハイエース200に使用されているのでこの3種を例に説明します。

AdBlueは、1.000Km走行毎に約1L消費します。

1、タンク容量

ランドクルーザープラド➡12L
ハイラックス➡13L
ハイエース➡7.4L

2、走行可能距離

ランドクルーザープラド➡12.000Km
ハイラックス➡13.000Km
ハイエース➡7.400Km

走行可能距離がそれぞれ、ランドクルーザープラドが約5.000Km以下、ハイラックスが6.000Km以下、ハイエースが2.000Km以下になると、警告灯、警告メッセージが点灯します。
走行状況によって早く無くなる場合もあるのであくまでも目安にして下さい。

まとめ

2回に分けて尿素SCRシステムとAdBlueについて説明させていただきました。AdBlueは、ネット販売などもしていて、誰でも取り扱い可能ですが、ちょとした注意と知識が必要です。AdBlue使用車にお乗りの方で自分ではちょっとという方もおられるかと思います。
当店でもAdBlueを取り扱っておりますので補充が必要な際は当店スタッフに声をかけてください。

参考記事

「尿素SCRシステム」と「AdBlue」アドブルーとは?

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森隼人

2級整備士の資格を持っていますが、現場経験が少なく、まだまだ先輩社員にはかないませんが、将来がかなり期待できるスーパールーキーです。また、真面目な性格のせいなのか、覚えがよくて、あっという間にコーティング1級を取得し「洗車、コーティング」だけではなく、早くも「オイル交換、タイヤ交換」でも活躍しています。

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